不動産賃貸業は、投資の要素と事業経営の要素があります。
●投資の要素
将来の出口、すなわち処分時に利ざやを稼ぐという株式投資等と同じような性格です。
●事業経営の要素
途中メンテナンスやリフォームもしくは改築することにより、物件の魅力を向上させて賃借人を獲得し、毎月ないし毎年の収益を長く継続して稼ぎ続けるという他の商売と同じような性格です。
この両方の性格が必ずあるのですが、この両方を適切に組み合わせてゴールを目指す必要があります。
不動産賃貸業は、投資の要素と事業経営の要素があります。
●投資の要素
将来の出口、すなわち処分時に利ざやを稼ぐという株式投資等と同じような性格です。
●事業経営の要素
途中メンテナンスやリフォームもしくは改築することにより、物件の魅力を向上させて賃借人を獲得し、毎月ないし毎年の収益を長く継続して稼ぎ続けるという他の商売と同じような性格です。
この両方の性格が必ずあるのですが、この両方を適切に組み合わせてゴールを目指す必要があります。
1.空室リスク
100%入室して全室から12ヶ月分家賃が入り続けるということはあり得ません。どんなに人気物件でも入居者の入れ替え時には一時的に空室になります。
2.人的リスク
入居者が大きなトラブルを巻き起こした場合のリスクです。最悪なのは自殺や事件を起こす場合です。
3.家賃未回収リスク
家賃の未回収・滞留は特定の入居者に集中するものです。
4.修繕リスク
通常の原状回復の域を超えて、大幅なリフォームが必要な場合、負担請求できるのであればまだ良いですが、負担できない時のように、想定外の修繕がかかってしまう等、金銭的にも工事期間賃貸できないことも合わせて二重にダメージが発生します。
5.災害リスク
地震等により建物が被災するリスクです。建物が損壊し入居不能になる場合を筆頭に、浸水、液状化、地滑り等々により、生活するのが著しく困難になる危険性も常にあります。日本中完全に安全な場所はどこにも無いかもしれませんが、少なくともハザードアップを確認する等して、リスクは最小限度にコントロールすることができます。
6.金利リスク
全額自己資金で無い限り、銀行ローンの金利が将来上昇するリスクがあります。将来大幅なインフレが発生した場合、相対的に借入金負担が下がるという見方もできますが、インフレに対応して金利が上昇する分、支払負担は増えてしまいます。当初の想定より利回りが落ちることを考えなければなりません。
7.換金リスク
不動産を売却したい時に売却したい価格で売却できないリスクです。売り手が何らかの事情で早急に換金したい事情があると、どうしても足元を見られて、大幅な値引きをしなければならない事態もあり得ます。価格を下げれば売却できる場合もあるかもしれませんが、物件によっては全く値がつかないという物件もあり、通常は他の物件とセットで売却するなどします。
8.値下がりリスク
その地域の相場が下がり、どんなに頑張っても当初の想定より値段が下がるということも当然あります。
以上の想定されるリスクを考慮しながら最善の戦略を取る必要があります。
1.上記の8つのリスクを回避するための戦略
入居者の評判が良いように、メンテナンスやエントランス清掃の徹底、入居審査の徹底を意識的に実施することによりリスクを回避ないし一定レベル以下にコントロールする戦略です。いわゆる出口を考えてから投資する出口戦略もこの中に含まれます。
2.ポートフォリオ戦略
リスク回避の最善策は、複数の不動産物件を保有して、物件ポートフォリオを組み、リスクを分散することです。
上記の二つの戦略を更に細分化し、戦術を組み合わせていくことが、不動産賃貸業の極意となります。
繰り返しますが、投資として見ると、賃貸収入も売却収入も運用損益としては同じです。一方事業経営として見ると、いかに入居者から魅力ある物件を見つけてそれを育てるかが課題となります。物件を取得する時は投資家として不動産物件の実態を読み解き、バリューアップを計算に入れ、将来の出口を考えます。そして保有している間は、事業経営者として泥臭く額に汗して頑張ることが一番です。ここは株式投資とはイメージが違うことを忘れてはなりません。
私どもは不動産賃貸業の特性をよく理解している会計事務所ならではのサポートをしたいと考えています。